(今年、ハナさんは家の近くにある2本の大きなセイヨウトチノキを観察しています。これは、観察記録パート2です)
2月は厳しい天候でした。
各地で嵐となり、毎日のように雨、そして寒風でした。
赤ちゃんを連れて木を見に行くような天気ではありません。
私はあの美しい木を見に2~3回通りがかったほどでした。
2月は、樹皮に興味がでてきたので調べていました。
木々は、うろこ状の樹皮におおわれています。
2月の嵐で樹皮にいくつかの傷跡が残っています。
樹皮は、木の枝、幹、根の外側を守っている部分です。
2月のような厳しい風や直射日光による乾燥から身を守るために不可欠です。
甘い樹液や木を食する菌類や昆虫、哺乳動物を寄せ付けません。(病虫害から身を守っています)
そして、樹皮は住みかや食べ物を提供し、ニッチな生態系をつくっています。
私たち人間は、みんなでいっしょに樹皮を作っているのだと思います。
幸運な時には、私たち人々は、樹皮の強いリングのようにつながり合い、人生の不幸なことから守り合っています。
やさしい人とは、どのような人なのか教えてくれます。
不運な時には、私たちはみな、物事がうまくいかず、人とかかわらず固い貝のように閉ざして生活してしまうのです。
私自身、とても幸運だと思っています。
それは、私を守ってくれる樹皮のような人たちに恵まれているからです。
セイヨウトチノキの若木の樹皮は、なめらかで灰色がかったピンク色をしています。
そして、年月を重ねるごとに薄黒くなり、表面がうろこ状となっていきます。
植林された材木は、ライト・クリーミー・ブラウン色をしています。
なめらかで、ソフトですが、商業用に使われることはほとんどありません。
セイヨウトチノキは、英国の在来種ではないということを私は知りませんでした。
原産はバルカン半島で、英国へは16世紀後半にトルコから持ち込まれました。
森林ではめったに見られません。
そのかわり、公園や道路わきに生えています。
ドライグランジは、貴族の土地であり、1887年に屋敷(ドライグランジ・ホール)が建てられました。
敷地内は、リーダー川に沿って広大な森林が広がっています。
この環境にたくさんのセイヨウトチノキが存在することは、ヴィクトリア調の公園の木々と多くのシャクナゲ、そして人工林が植生をなしているという点で意味があります。
わたしのセイヨウトチノキもエドワード・スポルト氏や彼の業績までさかのぼらなければならないかしら。
わたしのミッションのひとつは、2本の木の樹齢を知ることです。
どなたか、生きているセイヨウトチノキの樹齢を知る方法を知っていますか?
はっきりしていることは、私たちはドライグランジ・ホールに住んでいないということ!
1980年代まで神学校でしたが、今はケアホームとなっています。
私たちは土地を所有するような貴族階級ではありません。
普通の家に暮らしているのです。
1年で2月が一番厳しい天候の月であると一般的には思われていますか?
I blame the snowdrops スノードロップのせい(イギリスの伝承より)
1月にスノードロップの花が春の近いこと、希望、新しい生命を知らせてくれます。
2月は、1年で1番短い月のため逃げ足で過ぎていきますが、実際はワイルドな暗闇が続きます。
日中が日ごとに長くなり、ワイルド・ガーリックが足もとで緑豊かに生えています。
さあ、3月はどんなことに出会えるのでしょう
セイヨウトチノキNo.2は、日光を通すのが分かるほど幹を貫通している穴があります!
どうして?
嵐によるダメージ? 雷?
自然豊かな英国のカントリーサイドを歩いているようで楽しい!
動物や野鳥、野の花、たくさんの生きものたちが案内するワイルド・ライフ・カレンダーです。
ハナが歩き、見て、描いた絵にその生きものたちに関するフィールドメモを添えました。